刹那(せつな)の瞬き

Willkömmen! Ich heiße Setsuna. Haben Sie etwas Zeit für mich?

退職のご挨拶をしてきました

10/26(水)の午前中に、最もお世話になったお客様のところへ行ってきました。
このお客様を仮にS社とします。

退職した身なので、本来このような関わりはルール違反かもしれません。
しかし、12年にも渡るお付合いをしていたのに、たった一本の電話で済ます事はできません。
どうしてもS社の皆様に直接お会いして、ご挨拶しておきたかったのです。

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S社のシステムは、僕が初めて一人で手掛けた工程管理システム。
前職で上司に叩き込まれた事を念頭に置いて、全力で取り組んだものです。

限られた予算内で機能の取捨選択や優先順位の決定など、システム構築でよくある問題もありました。
しかし、S社の万全の協力もあって、順調に稼働させる事ができました。
現在でも、ほとんどトラブル無く稼働してます。
これはシステムの優劣ではなく、S社の資質が高いからこその結果です。

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生産系の受託開発では、到底実現できない夢システムを期待される案件があります。
しかし、理論(理屈)上は正しくても、運用する人の事まで配慮されておらず、
原始データが集められないシステムは破綻します。
「やってみなければ分からない!」と主張され、じゃあ誰が入力するのですか?と問えば、
「いや、それは現場が」「事務員が」「俺じゃない」「絶対やらせるから」とか。

このような場合は、システム構築以前の問題なので、こちらから断らせていただきます。
そんな他人事みたいに言う企業に協力するつもりはありません。

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そんな考えを持つ僕ですが、S社だけは最初から違ってました。
既に必要とする「社内の」データが明確になっていた事に驚きました。
経営者・管理者・事務・現場・営業等それぞれの立場で主張し合い、話が進まない事なんてありません。
システム化では、その連携や流れをもっと効率良くしたいと言う、明確な意図が伝わってきます。
それなら僕が出し惜しみする必要はありません。ただ、全力で取り組むだけです。

納期が厳しかったので、残業や休日出勤はすごい事になりましたが、それも良い思い出です。
そんなのは別にどうでも良いと思えるくらい充実してたし、勉強になりました。
特に奥様からは多くの金言を戴きました。

とても本当に感謝しております。この場を借りて、改めてお礼申し上げます。